民法講座 講座2

第2講 心裡留保

Aさんが、冗談半分(売るつもりは全く無し)で、「不動産を1億円で売ります」という意思表示をし、買主が「はい、1億円で購入します」と承諾をした場合。

ここで、売買契約は売主の「売る」という意思表示と、買主の「買います」という承諾があります。契約とは「約束」のこと。原則として、当事者の意思の合致により成立するものでありますので、この事例では、有効に売買契約は成立しています。

この事例でのAさんの意思表示を「心裡留保」といい、本心ではないことを自分自身でしりながら意思表示をすること。「心裡留保」とは、例えると「冗談」ということである。

心裡留保による意思表示は、原則として有効である(民法93条)。事例で言えば、契約の相手方である買主は、訴訟での判決により強制執行を行なって、この不動産をなにがなんでも手に入れる事が出来ます。本心ではない事を自分自身で知りながら、あえて意思表示を行なったのであるから、自業自得ではありますね。

しかし民法93条但し書には、相手方が表意者の真意を知り、またはこれを知らないことについき過失がある場合には、意思表示は無効であるとしています。
事例で言えば、買主であるAさんが、全く売る気はなく冗談で言ってるんだなと知っている場合や、冗談だと気付くべきなのに、気付かない事について過失がある場合には、これによる意思表示は無効であります。

無効と取り消しの違い・・・取り消しは、「その契約は無かったことにしてくれ」という意思表示をすれば、それまでは有効な契約ではあったが、初めから無かったことになる。
しかし、無効はもともとから有効ではない契約である。極端な例えでいうと、「ある人を殺してくれ」という契約は、当然、無効です。

次回の第3講は虚偽表示の講義となります。

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